海外では眼鏡の調製に携わるには3年から8年の専門教育を必要としており、アメリカ、カナダの北米諸国、イギリス及びフランス、ドイツ等のEC諸国、インド、マレーシア、フィリピン、シンガポール等の東南アジア諸国、中国、韓国、台湾、香港等の東アジア諸国等、世界オプトメトリー会議(WCO : World Council of Optometry)参加45カ国の多くの国々で専門教育をベースとした公的資格が定められています。
わが国でも、国民に最適な視生活の保全及び向上を提供するために、眼科医と眼鏡技術者が連携してビジョンケアにあたる制度の構築が望まれます。
現在わが国では、眼鏡店を開業するのに規制がなく、誰でも眼鏡屋になることができます。それは眼鏡技術者に公的資格を与える制度が定まっていないからです。本来、眼鏡技術者は、視力測定をはじめとして個々に合わせた細かな調製を行う事など、同業眼鏡店での修行や眼鏡学校で専門的な知識や技術を習得する必要があるのですが、それを行わず自動化された機器に頼り、そこから得られるデータそのままでメガネを作る人が増加しています。
|